受験にも知育にも興味ない 東大卒ママの育児日記

受験にも知育にも興味ないズボラな東大卒の二児の母が、おすすめの育児書や絵本を紹介したり、教育についての思いをつらつらと語ります

【おすすめ絵本】 『アンナの赤いオーバー』

アンナの赤いオーバー』

文:ハリエット・ジィーフェルト 絵:アニタ・ローベル

訳:松川真弓 出版:評論社

 

 

実話を元につくられたお話。心温まる物語の中で、物の大切さや戦争の大変さが子供にも伝わる貴重な本

《概要》

戦争が終わったらアンナは新しいオーバーを買ってもらうことになっていました。でも、戦争が終わったらお店は空っぽ、お金も食べ物もありません。お母さんはアンナのために、金時計と羊毛を交換し、糸を紡いでもらい、こけももを摘んで毛糸を赤く染め、ネックレスやティーポットと引き換えに布地を織ってもらい、オーバーを仕立ててもらいます。

《おすすめタイプ》

5歳くらいから。女の子向けかと思われがちですが、動物が出てきたり、戦争の大変さをエピソードもあるので、男の子にも読んで欲しい。

《おすすめポイント》

この本は、第二次世界対戦後、実際にあったエピソードを元につくられたお話だそうです。どこの国、という説明はありませんが、絵を描いたアニタ・ローベルは、ポーランド出身のユダヤ人絵本作家ですので、おそらくポーランドをイメージしていると思われます。

この絵本で学べることはたくさんあって、おかあさんが戦争後でもあきらめないで忍耐強くアンナのオーバーを手に入れるため行動してくれる姿も印象的ですし、一枚のオーバーの為に、どれだけ多くの手間がかかっているか、ということもよく分かります。今なら、お店に行って簡単に手に入るお洋服ですが、実際に羊から毛を買って、毛糸を紡ぎ、それに色を染め、布を織って、仕立てる。その一つ一つの工程に携わる人がいて、お金がないから貴重な物と引き換えにして、一歩一歩完成に近づいていく。今では親の私たちだって滅多に実感することのない、その過程の大切さ、物の貴重さとありがたみが伝わってきます。

ストーリー自体は決して暗いものではありませんし、最後には、アンナのオーバー作成に関わってくれた人たちみんなを呼んでクリスマスパーティーをする、というハッピーエンド。でも、戦争の暗い影はそこここに隠れています。戦争で破壊された街並み、閉店や売り切れのお店、傷ついた兵士が物乞いをしているところ、何より、お金が無くて身の回りの物を売らざるを得ないおかあさん、そして物語の最後まで登場しない、二度と戻ってこないかもしれないおとうさん、が戦争の悲惨さを物語っているのです。

子供というのは、そういう隠されたサイン、暗い影を敏感に感じ取ります。この絵本も、うちの子供に初めて読んであげた時には、二人とも「ふーん」という感じで終わってしまいましたが、どうも気になるらしく、後日、何度も自分たちで繰り返し眺めているのを目にしました。ちょっと怖かったり、不気味だったり、寂しかったり、そういう絵本は、子供の心にずっと引っかかっているんですよね。その引っ掛かりを大事にしたいなあ、と思う本です。こういう絵本は手元に置いて、繰り返し読めるといいかもしれませんね。

 

 

【おすすめ絵本】 『ちいさなねこ』

 

ちいさなねこ

ちいさなねこ

 

 

小さな子猫から見た視点が生き生きと描かれた名作。短い中にもドラマがあって楽しめます。

《概要》

小さな小さな子猫がお部屋から飛び出した。でもお外は危険がいっぱい。子供に捕まりそうになったり、車に轢かれそうになったり。ついには大きな犬に木の上まで追い詰められてしまい大ピンチ!でも、お母さん猫が駆けつけて助けてくれてめでたしめでたし。

《おすすめタイプ》

 1歳ぐらいから、4、5歳まで。動物好きな子にもおすすめ。

《おすすめポイント》

古い絵本ですが、うちの子供たちも大好きな絵本です。

この絵本の良いところは、小さな小さな子猫の視点がすごくリアルに描かれているところ。ふらっとお家を飛び出してしまったはいいけれど、子供に捕まりそうになったり、車に轢かれそうになったり、外は危険がいっぱい。そんな子猫のハラハラドキドキが、読んでいる子供も一緒に体感できるようになっています。

絵がちょっとリアルなところが、最近の絵本とはまた違った質感があっていい。昭和な街並み、小さな猫と大きな犬の対比、お母さん猫が子猫をくわえるところの生き生きとした感じ、なんかも小さな子供の目を惹きます。

『ものうりうた』の記事でも書きましたが、昭和時代を感じさせる絵本が好きで、よく読みます。『はじめてのおつかい』や『くまたくんシリーズ』なんかもいいですね。子供たちの服装、車、街並みなど、「今とはなにかが違う!」と感じることが小さな歴史の発見に繋がると思います。「ママやパパが子供の頃」「おじいちゃんやおばあちゃんが子供の頃」という時間の延長線上に歴史の興味が伸びていくといいなあ、と思っています。

ストーリーはとてもシンプルですが、短い中に子供が楽しめるドラマがちゃんと詰まっています。最後に頼もしいお母さん猫が出てきて、むんずと子猫をくわえて、最後は安心しておっぱいを飲む。一緒に読んでいる子供も、きっと安堵のため息をつくような、気持ちになりますね。

 

 

【おすすめ絵本】 『ちか100かいだてのいえ』

ちか100かいだいえ』

 作:いわいとしお 出版社:偕成社

ちか100かいだてのいえ

ちか100かいだてのいえ

 

 

「絵を楽しむ」ことを教えてくれる100かいだてシリーズ。何回読んでも新しい発見があり、隅々まで楽しめます。

《概要》

ある日、クウちゃんがお風呂に入ってくると、お風呂の中からぴょっこり顔が覗いて、、、「ちか100かいのパーティー」に招待されました。火山のふもとから転がり落ちた穴は地下100階建てになっていて、10階ごとに違う動物が住んでいます。それぞれの動物に挨拶しながら地下100階を目指していくと、そこには、、、

《おすすめタイプ》

 絵を楽しむだけなら1、2歳から。動物がたくさん出てきますので生き物好きのお子さんにもおすすめです。

《おすすめポイント》

こちらは2015年初版と、比較的新しい絵本ですが、大人気のシリーズですね。「100かいだてのいえ」が地上だったり、地下だったり、海の中だったりしますが、10階ごとに違う生き物が住んでいる、というコンセプトが面白い。

「東大卒ママの子供に絵本をで書いたように、とにかく絵本は「絵がおもしろい」ことが重要。ついついストーリーや中身が良いものを、、、と思いがちですが(私です笑)、小さい子供は絵本の言葉より絵に注目しています。中身はまだあまり理解できていなくても、絵本を開いて眺めているだけでなんだか楽しい、ママと一緒に絵本を開くその体験が嬉しい、と感じてくれたら、それだけで大成功。時間が経てば自然に自分で本を読んでくれるようになってきます。

この本はストーリーこそシンプルですが、10階ごとに住んでいる動物たちの様子が事細かく描かれていて、とにかく見ているだけで楽しい。シリーズのどれも楽しいのですが、私が敢えて「ちか100かいだて」を選んだのは、土の中で生活している動物のセレクトが面白かったからです。うさぎさんから始まって、アライグマ、セミの幼虫、ダンゴムシ、蟻、ミミズ、ハリネズミ、トカゲ、もぐら、そして亀、と、みんなそれぞれのおうちでお仕事したり、ご飯を食べたり、赤ちゃんを育てたり、の生活ぶりが楽しく描かれています。

セミの幼虫が大人になると地上に出て成虫になる、とか、蟻はアブラムシのお尻から出る蜜を集める、とか、トカゲはしっぽが切れてもまた生えてくる、とか、結構細かい生き物知識も載っているので、生き物好きにはたまらない。生き物にあまり興味が無い子でも、ダンゴムシがボーリングやバスケットボールやスノードームなんかで遊んでいるのが面白いね、とか、ハリネズミさんの集める宝石が素敵だね、とか、色んな方面で「とっかかり」と「広がり」を見つけることができます。

『バムとケロ』シリーズと同じく、こういう絵本こそ手元に置いて、何度も何度も眺めて楽しめるといいなあ、と思います。「これ読んでー」と何度も子供が持ってきても、「またそれー?」なんて言わないで(私です笑)、大人も読み返すたびに新しい発見がある絵本だと思います。

ちなみに、この「100かいだて」シリーズは大型版とミニサイズ版があって、うちはミニの方でシリーズを揃えましたが、1、2歳児からお家で楽しむなら、大型版も良いかもしれません。ミニの方でも十分絵は楽しめますので、持ち歩きの可能性や収納スペースを考えて好きな方を選べば良いと思いますよ。

【おすすめ絵本】 『バーバパパ たびにでる』

バーバパパたびにでる』

 

作:アネット=チゾン、タラス=テイラー 訳:やました はるお

出版:講談社

想像力膨らむ楽しいバーバパパシリーズの中でも、バーバファミリーの始まりが分かる欠かせない一冊。

《概要》

なんだか元気がないバーバパパ。お医者さんに「バーバママが必要」と言われ、バーバママを探す旅に出かけます。ロンドン、インド、アメリカ、ついには宇宙にまで飛び出して探し回ったけれどバーバママは見つかりません。ところが帰ってきたお家のお庭からバーバママが出てきて、、、幸せは元いた場所にあったんですね。

《おすすめタイプ》

 3歳ぐらいから。どんなタイプの子にもおすすめ。自分で読むなら小学生低学年まで楽しめます。

《おすすめポイント》

バーバパパシリーズは、言うまでもなく世界中で愛されている超人気シリーズです。どんなものにも形を変えられる不思議で愉快なおばけのバーバパパ。さらに楽しさを増してくれるのは、優しいバーバママと個性豊かな7人の子供たち。この本は、そんなバーバファミリーの始まりのエピソードが詰まったシリーズでも欠かせない一冊です。

恋わずらい?のように元気がなくなってしまったバーバパパ、どこかにいるバーバママを求めて世界中を旅することになります。バーバパパはフランス生まれですからまず同じヨーロッパのイギリス、ロンドンへ。そこからインドへは列車で渡り、船でアメリカ、ニューヨーク。ビルだらけの都会からヘリコプターで田舎のレタス畑へ。世界地図を見ながら、バーバパパの足どりを辿ってみると、「ヨーロッパからアジアへは地続きだから列車で行けるんんだね」とか「アメリカはとっても広いね」とか、自然に世界地理への興味も湧いてきます。

バーバパパシリーズはどれも本当に面白いですが、例えば『バーバパパのはこぶね』のように環境問題に触れていたり、『バーバパパのしまづくり』のように自己主張と共同作業のあり方を考えさせたり、どれも「広がり」がある、という点でもとてもおすすめです。

愉快なバーバパパだけでも面白いのですが、さらに子供たちの共感を呼ぶのが、楽しい子供たち。お絵描きが好きな子、本が好きな子、運動が得意な子、音楽が好きな子、など、それぞれの個性がはっきりしているので、子供が「自分と同じだ!」と思えるお気に入りキャラが見つけやすいのも特徴です。この本は、そんな可愛い子供たちが、なんと地面に埋めた卵からニョキニョキ生まれてくる楽しいラストシーンが特に印象的です。

バーバパパは絵を見るだけでもとても面白いので、3歳くらいからでも十分楽しめますが、全体的に少しお話が長いので、小さいお子さんには『バーバパパのちいさなおはなし』シリーズもおすすめです。こちらでバーバパパファミリーに興味を持たせてから、この本でファミリー誕生の秘話に触れる、なんていうのも楽しいかも。

 

【おすすめ絵本】 『しゅっぱつしんこう!』

『しゅっぱつしんこう!

文:三田村信行 絵:柿本幸造 出版:小峰書店

 

しゅっぱつ しんこう! (のりものえほん (10))

しゅっぱつ しんこう! (のりものえほん (10))

 

 

乗り物好きと動物好き、どちらタイプでも楽しめる貴重な絵本。特に男の子におすすめ。

《概要》

僕は電車が大好きで運転手になるのが夢。ある夜、おもちゃの電車が本物になって、僕は運転手さんに!可愛い動物のお客さん等をたくさん乗せて、楽しい電車の旅が始まります。

《おすすめタイプ》

電車好きなら3歳くらいから。お話の内容が楽しめる4,5歳が最適です。乗り物好き、動物好きの男の子に特におすすめ。

《おすすめポイント》

男の子は興味の対象が、乗り物(車、電車)、戦闘物、生き物(虫、恐竜、動物)の主な3パターンに分かれる、と良く言いますね。うちの息子は赤ちゃんの頃から、とにかく生き物好きが徹底していました。もちろん、おままごとやお人形遊びが好きな男の子だって全然構わないんですけどね。大事なのは、余り限定せずに、小さい頃から色々なものに触れさせてその子が一番好きなものを分かってあげることなのではないかと思います。

この本は、乗り物にはほとんど興味を示さないうちの息子でも、動物がたくさん出てくるので楽しめる、という貴重な本でした。もちろん、面白さの一番の肝は、運転手さんの帽子、ブレーキハンドルの使い方、急ブレーキやトンネル、などなど、電車の運転が体験できるところです。電車好きな子は、これだけで十分楽しめるでしょう。

乗客の動物たちが可愛くて、絵が優しい色合いで描かれているところも素敵です。柿本幸造さんの絵は、『どんくまさん』シリーズの他、有名な『どうぞのいす』など、なんとも言えない親しみと温かさがあって良いですよね。

以前、『おまえうまそうだな』の記事で、<小さい頃から性別で興味の対象を限定するのは良くない》という話をしました。このブログでも、紹介する絵本は基本的に男女どちらでもこだわりなく楽しめるような視点でおすすめしていますが、この本をわざわざ<男の子におすすめ>としたのにはワケがあります。途中で、<立ちション>のシーンが出てくるんです。運転手さんの僕まで一緒になって、途中で電車を止めて動物たちと一緒に野原で<立ちション>するシーンは、ユーモラスで微笑ましく、この本のハイライトの一つです。でもまあ、なんと言っても<立ちション>なので、、、女の子にはどうだろう、とちょっと思ったわけです(笑)

まあ、今では小さな男の子ですらその辺で<立ちション>なんてしませんから、そういう意味では男女関係無いかもしれませんね。しかも、大きくなってから聞いてみると、女の子が男の子の<立ちション>というか、立っておしっこするやり方に憧れたとか興味があった、とかいう話もちらほら聞いたりします。実際試してみて惨事になったケースもあるとか(本人よりお母さんの方が惨事ですね)。確かに、野原でみんなで並んで<立ちション>のシーンは、とっても気持ち良さそうですよね。

動物の乗客たちと一緒に<立ちション>したり、目的地の海岸で海水浴をしたり、目一杯楽しんでしまう運転手さんですが、帰りは乗客のみんなが昼寝をしていても、僕だけは眠っちゃいけない。運転手さんの仕事は楽しいだけじゃなく責任重大で大変なのです。楽しいだけでなく、そんなところもさりげなく感じさせてくれるのも、この本の魅力の一つです。

 

 

【おすすめ絵本】 『ぼくキャンプにいったんだ』

『ぼくキャンプにいったんだ

作:わたなべしげお 絵:おおともやすお 

出版社:あかね書房 くまたくんのえほん7

 

 

子どもが共感しやすいくまたくんシリーズ。今流行りのアウトドアに興味をもつきっかけにもなります。

<概要>

夏休み。くまたくんはおとうさんとおかあさんとキャンプに出かけます。それぞれ色んなものをワゴンに詰め込んでさあ出発!途中の道路の渋滞、波止場での休憩、テント張りに川遊びに飯盒炊さん。夜の焚き火もぜーんぶ、初めてのことばかりです。

<おすすめタイプ>

3歳ぐらいから。くまたくんシリーズの中では、少し文章が長めになります。

<おすすめポイント>

くまたくんシリーズは、迷子になったりプールに入ったり、小さい子どもが誰でも体験する初めてのあれこれを、可愛いくまたくんが再現してくれる楽しいシリーズ。書かれた時代も昭和で、どれもシンプルな内容ですが、小さな子どもの「あるある」をしっかり捉えていて、今読んでもとても新鮮で共感できます。

この『ぼくキャンプにいったんだ』でも、色々なキャンプ道具を準備するお父さんとお母さんの横で、ミニカーやらおやつやら自分の荷物を詰め込むくまたくん、松葉を絡ませて引っ張りっこをする<まつばずもう>を、「もっともっと」と何度もやるくまたくんの様子など、さりげなく上手く捉えていて、「うちの子と同じ!」と共感するママも多いのではないでしょうか。

キャンプにはいろんなものを持っていかなきゃいけないんだな、とか、電気が無いから川の水で冷やしたりするんだな、とか、キャンプの大変さを想像するきっかけにもなります。コロナの影響もあり、今はアウトドアブームです。小さい子供を連れての本格的キャンプは大変ですが、この本で興味を持ったら、まずは日帰りのバーベキューとか、手軽なグランピングとか、から初めて見るのもいいですよね。(実際、この本のキャンプはかなり昭和なキャンプなので、今はもっと色々便利になってます。)

キャンプの手順だけではなくて、例えば、海岸沿いの道から見たいつもとは違う電車を見つけたり、山の中のトンネルのごうごうという音、小さな魚を釣り上げた喜びと驚き、キャンプの静かな夜に響く梟の鳴き声や、お父さんの心臓の音、など、敏感な子どもの鮮やかな印象を表現してくれているのも、子どもが共感しやすいポイントだと思います。

作者の渡辺茂雄さんは、あの『エルマーのぼうけん』や『どろんこハリー』など、幾つもの名作絵本の翻訳を手掛けましたが、この『くまたくん』のシリーズや『しょうぼうじどうしゃじぷた』など、日本語の絵本もとても素敵です。他の『くまたくん』シリーズも是非お試しください。きっと、読んでいるママも、子供の「あるある」が発見できて、楽しい気分になれますよ。

赤ちゃんへの初めての絵本・迷ったらこれ!出産祝いのプレゼントにも最適なおすすめ絵本10選

  • 0歳児からの絵本、赤ちゃんの絵本を選ぶポイント

 赤ちゃんのファースト絵本選びは、ママにとってすごく重要ですよね。まだ子どもの趣味や個性も分からない、でも初めて出会う絵本との出会いは大切にしたい。今はすごく良い絵本がたくさんあって、それはそれでありがたいけれど、あり過ぎてどれを選んでよいか分からない!というママさん多いと思います。

子どもに読み聞かせる絵本選びのポイントは、「東大卒ママの子供に絵本を選ぶポイント4つを紹介」の記事でも紹介していますが、これはもう少し大きくなってからをイメージしてます。0歳児の絵本選びはまたちょっとポイントが違う。簡単にポイントをまとめると

 

1.カラフルな赤ちゃんの目を惹きつける絵

 子供にとって絵本の絵が大事というのは、大きくなってからも同じですが、0歳児はなおさらです。とにかくカラフルで形がはっきりして見やすく赤ちゃんでも分かりやすいものを選びましょう.

2.遊びの要素がある

 しかけ絵本はもちろん、ママと一緒に手遊びやスキンシップが楽しめる、とか、身近な食べ物や自然のものと触れ合うきっかけになる、など、五感を刺激する「遊び」に繋がる要素があると良いです。

3.持ち歩きやすくて丈夫

 赤ちゃんが自分で掴みやすいサイズの方が良いですね。お気に入りの絵本は、ベッドに持ち込んだり、お出かけ先に持って行ったりもするので、持ち歩きやすいのがベスト。あと、2歳くらいまでは、お気に入りになればなるほど、ページを破ったり噛み付いたりするので、丈夫なのも実は大事なポイントです(笑)特に、ファースト絵本は、ページが硬めの破れにくいものを何冊か用意しておきましょう。

赤ちゃん向けの絵本、今は良いものが本当にたくさんありますが、実際に読んでみて、うちの子ども達も大好きだった絵本ベスト10を選んでみました。

  1. 『しましまぐるぐる』

 

 これはとにかく、赤ちゃんの「目を惹く」ことが最優先されてます。「しましま」と「ぐるぐる」という音の反復も面白いので、まだ言葉やストーリーには興味を持てない月齢から楽しめます。ページは赤ちゃん用のハードなものなので、ファースト絵本にぴったり。

 2.『かおかおどんなかお』

かお かお どんなかお

かお かお どんなかお

  • 作者:柳原 良平
  • 発売日: 1988/01/10
  • メディア: ハードカバー
 

 

 赤ちゃんの真っ先に覚えるものはお母さんの顔、とよく言われますよね。私も、自分の子どもにこの本を見せた時、赤ちゃんはこんなにも人の顔に興味を示すのだな、とびっくりしました。感情によっていろんな表情がある、ということを学ぶにもとても良い本。

 

 3.『じゃあじゃあびりびり』

 

まついのりこさんの絵本は定番中の定番ですが、やっぱり手元に置いておきたい一冊。絵の色と形、いろんな音、赤ちゃんの惹きつける要素がたっぷり詰まっています。出てくるものが多岐にわたっているので、どんな子でも何かしら「お気に入り」が見つかるのも良いところ。

 

4.『やさいさん』 

やさいさん (PETIT POOKA) 0~3歳児向け 絵本

やさいさん (PETIT POOKA) 0~3歳児向け 絵本

  • 作者:tupera tupera
  • 発売日: 2010/07/20
  • メディア: 単行本
 

 開くとやさいさんが飛び出てくるしかけ絵本。土からのぞいている葉っぱの形で、このおやさいは何かな、、、なんてクイズみたいに遊びながら絵本を楽しめます。今の子供は、野菜の原型を目にすることって意外と少ないので、お芋さんはこんな風に土の中に埋まってるんだね、とか、3歳を過ぎても勉強になる内容で、長く楽しめます。

 

5.『くだもの』

くだもの (幼児絵本シリーズ)

くだもの (幼児絵本シリーズ)

  • 作者:平山 和子
  • 発売日: 1981/10/20
  • メディア: 単行本
 

 おやさいの次はくだもの。『やさいさん』にも同じ『くだものさん』のシリーズがありますが、こちらは昔ながらの定番の絵本です。とにかくリアルなくだものの絵が赤ちゃんの目を惹いてくれること間違いなし。くだものは、おやさいと違って、離乳初期からそのままの形を目にすることが多いので、赤ちゃんにとってはとても身近で興味を持ちやすいものなんでしょうね。

 

6.『ぶーぶーぶー』

ぶーぶーぶー (0.1.2.えほん)

ぶーぶーぶー (0.1.2.えほん)

 

のりもの好きな赤ちゃんにはこれ。乗り物というと男の子、と連想してしまいがちですが、赤ちゃんの頃の興味は性別には全く関係ありません。うちは、下の男の子よりも上の女の子の方がこの本お気に入りでした。 「ぶーぶーぶー」という赤ちゃんでも聴きやすい音が楽しいこの絵本は、色や数を学ぶのにも役立つので、とてもおすすめです。

 

7.『おつきさまこんばんは』

 絵本の名作家、林明子さんの定番中定番です。『かおかおどんなかお』を見ても分かる通り、赤ちゃんはお顔が大好き。この絵本も、リアルなお月さまのお顔の表情に自然と子どもの興味が惹きつけられます。月と雲、夜空、など、自然や時間の変化と様子が感じられるのも大事です。「おつきさまが雲に隠されてしまってどうしよう?」と、短いドラマとストーリー性が盛り込まれているのも、絵本の手始めにぴったりです。

 

8.『どんどこももんちゃん』

どんどこ ももんちゃん (ももんちゃん あそぼう)
 

「どんどこどんどこ」というユーモラスな音と共に、どんな障害物にも負けず突き進むももんちゃん。読む言葉はとても少ないのですが、可愛いももんちゃんがこんなに頑張って走っているのはなぜなんだろう?というところから、最後にママの胸に飛び込むまで、小さな子どもでも「共感」と「ストーリー」 を体験できる仕組みになっています。

 

9.『しろくまちゃんのほっとけーき』

しろくまちゃんのほっとけーき (こぐまちゃんえほん)

しろくまちゃんのほっとけーき (こぐまちゃんえほん)

 

こちらも定番、「こぐまちゃんとしろくまちゃん」シリーズ。「こぐまちゃんとしろくまちゃん」は、日本版ミッフィーちゃんとも言うべき、可愛くてどこかシュールな(笑)キャラクターが親しみやすい人気の絵本です。0歳児の赤ちゃんにはストーリーが少しむずかしく感じるかもしれませんが、かわいいこぐまちゃんやしろくまちゃん、ホットケーキを焼いてひっくり返す様子など、お気に入りの絵を見つけて眺めているだけでも楽しいと思います。

 

10.『だるまさんが』

だるまさんが

だるまさんが

 

 ファースト絵本としてすっかり定番になった「だるまさん」シリーズ。とにかくユーモラスな絵と、言葉や音遊びが楽しい。大人しく座って本を読んでもらうのが苦手な子でも、遊び感覚で絵本と触れ合うことができる良いきっかけになること間違いなし。

 

  • 出産祝いにも絵本は人気

  1. 先輩ママからの絵本プレゼントがとても役だった

 最近では、出産祝いに絵本を贈るのが人気だそうです。そう言えば、つい先日も、まだお子さんがいないお友達から「出産祝いに絵本が欲しいと言われたのだけど、どれが良いか教えて欲しい」と相談を受けました。私自身、出産祝いで一番重宝したのは、おもちゃよりベビー服より、先輩ママからの絵本プレゼントだったな、と思います。本が好きな人でも、自分で読んだ本の記憶はあっても、赤ちゃんに読み聞かせするような絵本はもちろん覚えていないし、どれが良いのか全く分からないものです。実際に赤ちゃんが産まれてしまうと、お世話に忙し過ぎて、絵本の情報まで手が回らない。出産祝いに絵本って実はとてもありがたいのです。

 

2.出産祝いに絵本が最適な理由

 出産祝いに絵本が最適な理由は他にもあります。基本、子どもの絵本は色々試してみて好きなのを選ばせるのが良いのですが、赤ちゃんのファースト絵本だけは、図書館で借りたりするのではなく自己所有した方が良いのです。なぜなら、赤ちゃんのうちは、とにかく絵本を口に入れたり、汚したり破ったりするリスクが高いから。図書館で借りた本だと衛生的にも気になるし、破ってしまったらどうしよう、と気になってしまいますよね。なので、ファースト絵本がいつも手元に何冊かある、というのはとても大事なことなのです。

 

3.人気だけにかぶりやすいから確認した方が良いかも

最近では、出産祝いに絵本が人気なので、人とかぶってしまうリスクもあります。2人目以降のお子さんの場合には、定番の絵本はすでに持っている、ということも考えられます。もし親しいお友達であれば、出産祝いに絵本を贈ろうと思っているのだけどどうか、どんな絵本が良いか、など確認した方が良いかもしれませんね。確認はできないけれど、どうしても人とかぶってしまうのを避けたい、という場合や、2人目以降のお子さんで定番の絵本は避けたい、という場合には、<番外編>を参考にしてみてください。

  • <番外編>人とかぶらない絵本のプレゼント

先に挙げた10選は、どれも大人気間違いなしの定番絵本なので、良いことは良いのですが、他とかぶったり、既に持っている可能性があります。人とかぶらない絵本プレゼントでおすすめなのは、ズバリ「英語の絵本」です。海外ならではのカラフルで独特の絵や、赤ちゃんが興味を惹きやすい英単語が楽しめる海外製の絵本も良いですし、日本の定番絵本を英訳したものもおすすめです。日本の定番絵本を英訳したものは、元々の日本語版を読んだことがある場合に、比較しながら自然と英語の勉強ができますので、とても良いですよ。手に入りやすいものを5冊セレクトしてみました.

 

1.『Dear Zoo』

 世界中で200万部以上を売り上げている名作です。ストーリーは0歳児にはちょっと難しいので、初めは動物の絵を指さしながら、英語の名前を聞かせてあげるだけでもいいと思います。

Dear Zoo (Dear Zoo & Friends)

Dear Zoo (Dear Zoo & Friends)

 

 

2.『No  David!』

いたずらっ子坊やのデイビッドが、次々いけないことをして「No!」と言われる。でも最後には親からの「I  love you」が出てくる、子どもならみんな共感できるストーリーだと思います。「No」の意味を覚えるにもいい。絵が外国らしいカラフルでダイナミックなタッチなので、赤ちゃんの目にもインパクトがあります。

No, David!

No, David!

  • 作者:Shannon, David
  • 発売日: 2018/06/26
  • メディア: ペーパーバック
 

 

3.『Goodnight Moon』

 アメリカで1000万部を超えて読み継がれている、名作中の名作。マーガレット・ワイズ・ブラウンの、温かさとポップさの入り混じった絵がとにかく素敵。子どもの気持ちと視点に寄り添った絵本で、赤ちゃんから長く楽しめる絵本です。

Goodnight Moon

Goodnight Moon

 

 

4. 『The Very Hungry Caterpillar』

ご存知『はらぺこあおむし』の英語版。日本語版は、幼稚園や保育園でもきっと触れる機会がありますから、それと比較しながら英語版を読むのも楽しいと思います。

 

The Very Hungry Caterpillar board book

The Very Hungry Caterpillar board book

 

 

5. 『Guri and Gura

 こちらも、定番、どこかできっと出会う『ぐりとぐら』の英語版。赤ちゃん向けの本に比べると、英語は少し難しくなりますが、日本語版と比較しながら読めるので、長く楽しめます。

Guri and Gura (Tuttle for kids)

Guri and Gura (Tuttle for kids)

 

 

  • ファースト絵本選びで参考にしたい記事、サイト

最後に、ファースト絵本選びで参考になるサイトや記事をまとめてみましたので、こちらもぜひ参考にしてみてください。

1.絵本情報ナンバーワンサイトの『絵本ナビ』

 0歳赤ちゃん向け絵本

2.子育て情報サイト『ママリ』の口コミ大賞

 おすすめ0歳向け絵本部門 2021

3.小学館知育情報サイト『Hug Kum』

   乳児(0歳・1歳)におすすめ絵本57選

4. はむさんのブログ『おやこえいごびより』

 赤ちゃんにおすすめの英語絵本10選